野村萬斎版『鞍馬天狗』が最高にカッコ良かった件

新年明けましておめでとうございます
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ということで、お正月だし時代劇でも観ませんか?とか言ってみる。
まぁ、お正月に時代劇っていうのを意識したのは11年前のとあるツイートがキッカケなんですがw

ちなみに薄桜鬼を今から観るなら劇場版がオススメです。

 *・*・*

さて、前置きはこれくらいにして本題です。

『ドクターX』で野村萬斎さんにハマって、映画『七つの会議』を観たら更にハマって、次に目をつけたのが、テレビドラマ版の『鞍馬天狗』です。萬斎さんのラジオを過去に遡って聞いていたら、鞍馬天狗を演じられていたことを知ってですね、全てのヒーロー物の原点であり(特に私も好きな仮面ライダーに例えられていたので)、更に時代設定は大好きな幕末と聞いたら、そりゃ観たくなるに決まってる。

ということで調べたところ、配信は無さそうだったので、久しぶりにDVDレンタルしました。

テレビドラマ『鞍馬天狗』(2008年版)のあらすじ

幕末の京都。公家の小野宗房は、幼少の頃に父を叔父の小野宗行に殺された事で京を離れ、鞍馬山で武術の鍛錬を重ねてきた。しかし山を下りた宗房は、京都で小野宗行が新撰組を操り、人々を弾圧している事を知る。そして宗行に命を狙われる中で新撰組に追われる桂小五郎を助けた宗房は、公家を捨てて浪人・倉田典膳となり、正体を隠し「鞍馬天狗」を名乗って戦いを挑む事を決意する。

(wikiより)

原作では「倉田典膳」の名は偽名であり、本名は不明のままらしいんですが、今作では、公家の小野宗房が、とある事情から身分も名前も捨てて倉田典膳=鞍馬天狗になる、というバックボーンが追加されています。野村萬斎さん自身とても気品のある方なので、これは役者に合わせた良い改変だと思いますね。1話で山から京へ降りて来た時の格好が公家らしく良い着物を着てるのですが、それが良く似合ってるんですわ。しかもこの頃は血生臭い京の惨状を知らないので、少年のような良い笑顔をしており、それがまた眩しいこと…。『あぐり』や『陰陽師』で、世の女性たちが夢中になったのも分かる気がしました。

ちなみに、この頃の萬斎さんの年齢は計算したら既に40代…うーん、全然そんな風に見えない。実年齢よりもっと若く見えますね。

新選組好きからの視点

鞍馬天狗は桂小五郎と行動を共にする勤王志士なので、敵は新選組となるのですが、新選組好きとしてはこの辺大丈夫かな?と視聴前は思ったのですが、悪意ある描き方はされてなかったので、全然気にする必要はなかったです(昔、白虎隊のドラマ見てたら、ちょっと脚本に悪意を感じてしまったのだよw)。

それよりも、緒形直人さん演じる近藤勇がめちゃくちゃカッコ良くてですな!鞍馬天狗のライバルとして相応しい、存在感ある力強い演技に魅了されました。私が見てきた色んな近藤勇の中でも上位に入るかと。これは予想外の良い収穫でした。

一方、私が歴史上の人物で一番好きな土方歳三は杉本哲太さんが演じてるのですが、あくまでも今回のメインは鞍馬天狗と近藤勇なので、あくまでも脇役に徹してるって感じ。鬼の副長らしく非道さは出てたけど…他の作品の土方歳三がカッコ良過ぎるが故、正直、今回ばかりは土方目的で観るのはオススメしない(苦笑

野村萬斎版『鞍馬天狗』の魅力

『ドクターX』や『七つの会議』でも感じましたけど、今作でも本業である狂言で得た技術を役作りに活かして、新時代の『鞍馬天狗』を作り上げていました。鞍馬天狗を通じて、私が子供の頃に放送していた数々の王道のチャンバラ時代劇を思い出して懐かしい気持ちになると同時に、これまで見たことのない、舞うような華麗な殺陣に鞍馬天狗の強さとカリスマ性を感じました。この華麗さが、ライバルの近藤勇の雄々しい殺陣と対になっていて見応えがありました。あと着流しで戦うので、素足がチラチラ見えるのもセクシーで良き/// 本人は慣れない着流しの扱いに苦労してた様ですがw

ちゃんと正体不明のヒーローらしく、頭巾で顔をしっかり隠してるのも良かったです。過去作品の鞍馬天狗の画像を見ると鼻出しや顔を出してるものが殆どなので。まぁ、顔は役者の命なので見せたいところなんでしょうけど、萬斎さんの場合、爽やかなキツネ顔ですが(←念のため言っておくが褒めてる。私好みです)、目力の強い方なので目元だけでも存在感はバツグンです。

あと『ドクターX』の時から思ってたけど、睫毛長いですよね。とても綺麗な眼をしてるなと思います。あとファンの方が「手が綺麗」と呟いてたので確認したら、ホントに綺麗だった!手が綺麗な男性…これはポイント高いですよ!!///

そんなこんなで見事に、またまた萬斎マジックにハマってしまいました。狂言師×俳優+容姿端麗って時点で唯一無二の役者なんですよね。しかも演出能力にも長けている。どうりで知れば知るほど萬斎沼にドンドンハマって行くわけだw

ということで、ネタとなる原作の話はいっぱいあるのにドラマは全8回しかないのが残念です。もっと萬斎さんの鞍馬天狗を見ていたかったです。ちなみに個人的には第3話の「石礫の女」がお気に入りです。美人を見てデレデレする倉田典膳が可愛かったw だけどラストは切なくて…思わず正体を明かそうとした鞍馬天狗の仕草が忘れられません。。。

あと最終回で追い詰められて負傷した倉田典膳が、色気あってヤバかった。『ドクターX』の時も思ったけど、なんで弱ってる時の萬斎さんの演技って、こんなに色気があるんだろう…。そういえば、仮面ライダーV3の風見志郎も怪我をしてるシーンが多かったけど(宮内洋氏のやられの美学ってやつね)、風見志郎も超イケメンだったから、弱ってるところが逆にセクシーに感じたの思い出したわw

ライダーネタで言えば、主人公である小野宗房が、身に付けた力を復讐に使わなかったところは昭和ライダー(特にV3)に通ずるものがありました。更に、ヒロインに父親の仇だと誤解される(しかも直ぐに誤解は解ける)話は、仮面ライダーにもあったなと思い出しました。単なる偶然かもしれないけど、ちょっとニヤリとしましたw

更にクライマックスとなる第7話と第8話では、杉作という名の少年が出てくるのですが、これも「ヒーローと少年の絆」ネタは昭和ライダーあるあるだったので、この辺りも良かったですね。萬斎さんがインタビューで、意図せず今作は倉田典膳(小野宗房)という男の成長物語になったと言ってましたが、ホントその通りで、萬斎さん自身がとても優しい表情をしているので、子供に優しく接する倉田典膳の姿は、私が幼い頃に見たヒーローたちと重なる部分があり、まさにヒーローの象徴だなと思いました。

余談

そういえば『七つの会議』を観ていた時、勝村政信さんが出てて思わず「加地先生だァ!」ってテンション上がったけど、『鞍馬天狗』の方はキンちゃん(鈴木浩介さん)が出てたよ!事務所繋がりってやつですかねぇ。キッカケが『ドクターX』だったなだけに、まさか連続で引き当てるとは思わなかったYO!w

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