伝統芸能を受け継ぐ者の重み

おいおい、また萬斎さんネタかよと思うかもしれませんが、Twitterの140文字じゃ語りきれないんだYO!ということで、もう少しお付き合いください。

野村萬斎版『鞍馬天狗』のDVDをレンタルしたついでに、『プロフェッショナル 仕事の流儀 狂言師 野村萬斎の仕事 果てなき芸道、真(まこと)の花』というドキュメンタリーも偶然見つけたので、一緒にレンタルしました。

ちなみにセル版はリーズナブルな価格で販売されてるので、萬斎さん好きなら買っちゃっても良いかもしれない。それくらい貴重なドキュメンタリー映像です。

プロフェッショナル 仕事の流儀 狂言師 野村萬斎の仕事 果てなき芸道、真(まこと)の花

ドキュメント映像とインタビューでその道のプロの“仕事”に迫るシリーズの「狂言師・野村萬斎」編。3歳で初舞台に立ち、20代では花形登場と騒がれ、30代で誰もが知る狂言師に。彼の知られざる覚悟と誇り、そして苦悩と葛藤の日々に密着する。

(TSUTAYA DISCASより)

2014年12月に放送された『プロフェッショナル 仕事の流儀』の「狂言師・野村萬斎」編ですね。物心つく前から狂言師として育てられた萬斎さんの苦悩と葛藤を赤裸々に語られており、日本の伝統芸能を受け継いできた一家に生まれた者としての宿命と重み、そして、それと同じものを息子に背負わせる父としての葛藤がひしひしと感じられる内容となっております。

以前、歌舞伎役者の市川海老蔵さんのブログを良く読んでいた時期があったのだけど、やはり彼も息子の勸玄くんが幼い頃から歌舞伎に興味を持つ様に、持つ様に…と、育てられてるなァと感じたので、「生まれた時から将来が決まっている」という人生が幸か不幸かなんていうのは本人次第であり、周りがどうこういうものではありませんが、ただ、日本の伝統は、こういった方達に守られていることを忘れてはいけないな、と思いました。何事も、継いでくれる人が居るから存続できるのだと。

そして、逆に何も持たない空っぽな私が唯一出来ることがあるとすれば、それは人生で出会ったモノに対して「好きなものは好き!良いものは良い!」と発信していくことなのかな、と。どうしても世の中というのは負の感情の方が悪目立ちしますからね。良い感情だからこそ秘めちゃダメですね。出さないと。伝えないと。広めないと。

あとラジオを聴いてて思ったけど、萬斎さんの口から「かじみち」とか「はちみち」とか出てくるとは思わなかったので、結構エゴサしてるな?とは思ってたけど、この頃からしてたんかいッ!(笑)。豆腐メンタルな私からすると、打たれ強い人だなと思いましたね。ちゃんとスルースキルを持ってるし、時にはどんな意見も前向きに捉えて芸の糧にしてしまう強さは尊敬してしまいます。あと体力作りもB’zの稲葉さん並で驚きました。狂言の世界にもアクロバットな演技があるので、体力作りも欠かせないんですね。

萬斎さんの格好良さって生まれ持った容姿もあると思うけど、それ以上に狂言師としての道を究め続けてる姿勢から滲み出てるものが大きいのかもしれません。内面からくる格好良さってやつです。だから幾つになってもカッコイイし、深みが増す一方なのかと。別に萬斎さんの演技を見るのは「ドクターX」が初めてではなかった筈なのに、このタイミングで強く惹かれたのは、常に萬斎さん自身が役者として進化し続けてるからなのだと思います。

萬斎さんがこの先、狂言師としての道を究め続けた先にあるのは、萬斎さんだけにしか見えない景色だと思います。その特別な景色をこれからも、ファンに、世界に、発信して頂けたら嬉しいなと感じました。

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