みきくらのかい〜女殺油地獄〜

みきくらのかい
第九回公演リーディング「女殺油地獄」

2023年4月30日(日)
日本科学未来館(7階 未来館ホール)

●原作:横内謙介
●脚色・演出:倉本朋幸

●出演:三木眞一郎、羽多野渉

5年ぶりくらいに、人気声優の“みきしん”こと三木眞一郎さんの公演を観てきました。今回は、リーディングです。

久しぶりにみきしんのことを書くので、ちょっとおさらい。

出会いは2010年にプレイした乙女ゲーム「薄桜鬼ポータブル」でした。それまで声優さんには疎かったのですが、三木さんが声を吹き込んでくれた土方歳三に惚れ、三木さんがパーソナリティを務める薄桜鬼のWEBラジオを聴いたり(何故かこのラジオの時だけハイテンションだったw)、インタビュー記事など読んでるうちに、お声だけでなく、仕事(役)に対する姿勢や、芝居好きな面など、深く知っていくうちに推し声優になっていました。

一時期は、出演してるアニメなんかも観てはいたんだけど、最近はあまり時間も取れず断念。ただ、たまに俳優として舞台に立つ時があるので、チャンスがあったらまた拝見したいなと思っていましたが、その三木さんが最近取り組んでるのが、この「みきくらのかい」によるリーディング公演シリーズでした。これは、三木さんの友人である横内謙介さんが率いる扉座が行った演目を、三木さんがゲスト声優を呼んで、二人きりの朗読劇という形で上演するシリーズです。

今までは、なかなか日程が合わなかったんだけど、今回やっとチャンスが巡ってきたので、意を決して行ってきました。

終演後のみ撮影OKでした(下手に羽多野さん、上手に三木さんが座ってました)

今回の演目『女殺油地獄』というのは、近松門左衛門作の人形浄瑠璃「女殺油地獄」を基にして、1990年に銀座セゾン劇場で行われた公演用に横内謙介さんが新たに書き下ろしたもの

時代は江戸中期。強盗殺人を犯し、羽振りが良くなった若い板前・半蔵は、揚屋に入り浸っていたところへ劇団の長が訪れ、「女殺油地獄」を上演したいので、その主人公役をやって欲しいと頼み込まれる。報酬目当てで、それを引き受けた半蔵は、自分と同じ境遇の主人公役を演じてる時だけ、素に戻れることもあってか、次第にその芝居に呑まれていく…といった、サスペンス臭もある奇妙で独特な作品。

これを、三木さんとゲストの羽多野さんが二人きりで、様々な役を演じ分けるんだけど、それが凄かった。ナレーション的なものは二人で分担して、主に半蔵の役を羽多野さんが、その相手役の遊女などを三木さんが演じてたんだけど、声だけのお芝居なので、休憩無しの2時間、想像力がフル回転して引き込まれっぱなしでした。羽多野さんの半蔵は凄みがあったし、三木さんの女役も、決して女声を出してるわけじゃないのに、女性の心情の現れ方がリアルでした。同情的になったかと思えば、女って怖いなって思うほど半蔵をクールに突き放したり、遊女の本音が見え隠れするところは、三木さんのお芝居の新たな一面を見た気がします。

てか、三木さん、用意されてたお水に手をつけて無かったよ(羽多野さんに目を奪われちゃう時もあったから、見逃してたらアレだけど、多分そう)。

カーテンコールでは、久しぶりに三木さんの紳士的なお辞儀を堪能しました。そうそう、みきしんといえば、このスタイルよ。

最近お芝居にハマってますが、朗読劇も良いですね。
また機会があったら参加したいッス。

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