團菊祭五月大歌舞伎【歌舞伎観賞日記】#4

歌舞伎座新開場十周年
團菊祭五月大歌舞伎 昼の部・夜の部
2023年5月21日(日)

【公演情報はコチラ】
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/815

FFX歌舞伎に出てた役者さんが多数ご出演!
ということで、FFX歌舞伎を観てから、1ヶ月以上経ち、ようやく菊之助さんに恩返しする日がやってきました。

初めての歌舞伎座で、昼夜通しで、一日中歌舞伎漬け。みやげ屋が充実しており(スヌーピーコラボが能楽よりも豊富で嫉妬してしまうほど・笑)、観劇というよりも、なんとなく観光名所に来たような気分でしたw

噂の、めでたい焼きも買えました(ちなみに昼も夜も食べたw)

昼の部は、三等A席(三階席前方)からの鑑賞。
花道はちょこっとだけ見えました。

夜の部は、三等B席(三階席後方)からの鑑賞。
やはり明治座と違って大きい劇場なので、A席に比べると役者さんの表情を観るのは難しく、オペラグラス必須。個人的には、三等A席の距離感が丁度良いけど、2000円の差があるので、そこを節約するか奮発するかで悩ましいところです。

【昼の部】

一、寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)
曽我十郎と五郎の兄弟が、父の仇である工藤祐経と対面する話。曽我兄弟の話は、昨年お能を通じて知ったので、観ててよかったなーと(笑
曽我兄弟の冷静な兄を尾上右近さんが、感情的な弟を尾上松也さんが演じており、松也さんのガチ歌舞伎を観て、やはりシーモアは2.5次元的だったなと。全然違くて凄かったし、カッコ良かったです。観れてよかった。

二、若き日の信長(わかきひののぶなが)
傍若無人なふるまいからうつけ者と呼ばれた織田信長の、青年時代の孤独や苦悩に焦点を当てたお話。文豪・大佛次郎が十一世市川團十郎のために書き下ろし、十一世、十二世、そして当代の團十郎に受け継がれた成田屋ゆかりの新歌舞伎の傑作。
織田信長のキャラクター、破天荒だけどカリスマ性があるという意味では團十郎さんにとってハマり役なのでは?なかなか良かったですね。能を舞うシーンもあって、能楽好きとして釘付けになっちゃうw

ただ、桶狭間の戦いの前夜までが描かれてるなだけあって、大河の「どうする家康」の太守様(演:野村萬斎)ファンとしては、少々複雑な気持ちで観ておりました(苦笑

三、音菊眞秀若武者(おとにきくまことのわかむしゃ)
尾上眞秀くんの初舞台のために作られ、豪傑・岩見重太郎が諸国を巡り、狒々や大蛇を退治したという伝説をもとにした作品。前半では、正体を隠し女童姿で舞を舞い、後半では少年剣士の姿で立回りを披露します。腰元役で出ていた中村芝のぶさんの言葉を借りて表現するならば、丑之助くんが月ならば眞秀くんは太陽、同じ子役でも全く違うタイプの芸風でした。このまま真っ直ぐ育って欲しいなァと思います。個人的には、藤波御前を演じてた菊之助さんが、甥っ子を見守るように一緒に舞ってたのが印象的でした。他に、團十郎さん、彦三郎さん、梅枝さん、萬太郎さんらが出演。前半の舞台の上が豪華過ぎて目が足りないw

【夜の部】

一、宮島のだんまり(みやじまのだんまり)
「だんまり」とは歌舞伎独特の演出の一つで、物語よりも役者の紹介、見せ場を重視したものらしく、歌舞伎の様式美を楽しむような演目なのかな。ルールー役の梅枝さん、オオアカ屋の萬太郎さん、シド役の歌六さんらが登場。

二、春をよぶ二月堂お水取り達陀(だったん)
「お水取り」で知られる東大寺二月堂の修二会の行を題材に、二世尾上松緑が創作し、昭和42年に初演された舞踊劇。前半は、法会を取り仕切る僧の集慶の前に、かつての恋人が現れ思い出の日々を妖艶に舞で表現。この恋人役の梅枝さんの芸が光る光る。後半は大勢の練行衆が登場し、ダイナミックな群舞を堪能。コレがマジで圧巻でした。練行衆の中には萬太郎さんもご出演。

三、梅雨小袖昔八丈(つゆこそでむかしはちじょう)
江戸の小悪党、髪結新三を主人公にした世話物の代表作。主演は菊之助さん。ティーダとは正反対の小悪党ですが、酷い一面を見せたかと思えば、ちょっと憎めない可愛い一面も持ち合わせており、とても楽しく拝見させて頂きました。新三に騙されてしまう忠七を演じた萬太郎さんも良かったです。とりあえず、この時代は小悪党よりも大家さんが最強だというのが分かりました(笑
他に彦三郎さんや錦之助さんら、FFX歌舞伎俳優さんもご出演されてて見応えバッチリでした。

▼前回の歌舞伎鑑賞日記はコチラ

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