不死鳥よ 波濤を越えて〜市川猿之助奮闘歌舞伎公演〜【歌舞伎観賞日記】#2

明治座創業百五十周年記念『市川猿之助奮闘歌舞伎公演』

歌舞伎スペクタクル
『不死鳥よ 波濤を越えて』―平家物語異聞―

明治座
2023年5月4日(木・祝) 11:30開演

■上演期間:2023年5月3日(水・祝)~28日(日)

■植田紳爾 作
■藤間勘十郎 演出・振付
■市川猿之助 演出

     平知盛:市川猿之助
白拍子若狭/紫蘭:中村壱太郎
     衛紹王:中村米吉
     楊乾竜:中村隼人
      蓮花:市川男寅
    佐伯義澄:中村福之助
    伊藤利正:中村歌之助
    難波盛広:市川青虎
    宰相武完:下村青
    監物為春:嘉島典俊
     師の尼:市川笑三郎
   白拍子陽炎:市川笑也
    入江相政:市川猿弥
    景山高次:石橋正次
     平通盛:中村鴈治郎

FFX歌舞伎から古典歌舞伎へ!!…と思って、最初は夜の部のチケットを確保したのですが、猿之助さんのコメント動画で、麗しいお姿を見ていたら歌舞伎版宝塚とも言われる『不死鳥よ 波濤を越えて』も観たくなったので、急遽、観にいくことにしました。

三等B席右側二列目の中央付近の視界

初めての明治座。とても綺麗なところでした。一番安い、三等B席(3階席の左右)の右側2列目にしたんですけど(1列目は手摺りが視界に入ると聞いたので)前の人の頭が視界に入らない高さになってるので、これだけでも充分快適でした!!

お席が右側なので花道も丸見えです(左側だと見えないのでモニターで見ることになる)。舞台の上手が少し見切れてしまうけれど、お値段を考えると納得できるので問題ナシです。普段、能楽堂に通ってる身としては、斜めから鑑賞するのも慣れてるので問題ナシです(笑

幕がスクリーンになっており、開演前は江戸の街並み?の絵が映し出されており、そこで生活する人々がちゃんと動いてて、ほえ〜😳となりました(笑)。ちなみに雨の日は、この絵の中も雨が降ってて人々が傘をさしてるみたいです。凄い凝ってる!

座席にはクッションが敷かれており、お尻が痛くならないようになっていました。親切。

パンフは買ったけど、予習してる暇がなかったし、内容が分からないといけないので、初めてイヤホンガイドを借りてみました(能楽では使ったことがない)。時代背景、役者と役柄について、言葉の意味とか、お芝居の邪魔にならないよう、タイミングよく教えてくれるので、物語をより深く、理解することができました。あと歌舞伎役者はメイクしてるので、役者の紹介はマジで有り難かったです(笑

明治座では現在、飲食の持ち込み禁止で、場内で販売してるもののみ飲食可能です。みんな幕間にお弁当を食べてましたが、私は体内時計が狂ってるので(いつも昼食は夕方なのよ…)、お弁当を食べるのは、次回夜の部に来た時までお預けとしました。

歌舞伎スペクタクル『不死鳥よ 波濤を越えて』の内容ですが、壇ノ浦の戦いで戦死したとされる平知盛が、実は海を渡り、幻の都ローランに落ち延びたとされる平家物語異聞。前半では、知盛が心を深く通わせた女人・若狭と一度は離れ離れになるものの、再会し、共に海を渡ろうとするのですが、現れた宋の船は女人禁制の掟。知盛が再び不死鳥のように他国で返り咲くことを望んでいた若狭はここで苦渋の決断をします。後半では、異国に着いた知盛の活躍が描かれます。

これはもう、歌舞伎とか宝塚とか知らなくても、普通にお芝居として、めちゃめちゃ面白かったです!てか、FFX歌舞伎 に引き続き、また歌舞伎を観て泣いてしまった😭平知盛が生き延びていたら…という浪漫の中には、想い人の若狭との愛と絆が描かれてたのです😭

ハンカチ必須だった😭
ラスト、知盛が不死鳥(宙乗り)となった時、感動して目から汗が…😭

猿之助さん、めっちゃ美しかった。
キラキラしてた✨✨
生で観れて良かった!!

流石、スーパー歌舞伎の元祖的な作品なだけあり、誰でも楽しめる素晴らしいエンタメだと思いました。オススメ✨みんなに観て欲しい!開始早々、猿之助さんの歌声が聴けますよ!!

ちなみに、後半は敵役の方の歌がメインで、めっちゃ上手いなァと思ったらミュージカル出身の人だった。そりゃ上手いはずだわ😂

FFX歌舞伎でヒロインを演じた米吉さんは、今回は若き王様の役。お声が中性的で女性声優さんが男役やってるみたいな感覚でした(中の人、男なのに…)。姉が居る設定で、弟感めっちゃ出てたので、納得の配役でした。若くして即位したんだなァというのが一目で分かります。

あと能楽鑑賞が趣味なので、猿之助さんがお能を舞うシーンは、ちょっとホーム感を感じました😂

歌舞伎役者の方は、舞も見得も、曲線的な柔らかい動きをするのですね😌
能楽師は、ピシッ、ピシッと直線的なイメージがあります。

最後に、FFX歌舞伎のオオアカ屋さんの歌舞伎講座のお陰で、初めての明治座での歌舞伎鑑賞は、戸惑う事なくすんなり入れました。お能は余韻を楽しむ文化(拍手しない)に対して、歌舞伎は劇中拍手で盛り上げる。能楽と歌舞伎、やはり似てるようで全然違うネ😌

よく混同されがちですが、別物だなと改めて😌

▼前回の歌舞伎鑑賞日記はコチラ

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