三番叟〜烏飛び5回Ver.〜【能楽観賞日記】#69

第四回 華甲記念 飯田清一の会
観世能楽堂
2023年7月29日(土) 14:00開演

お囃子方主催の会で、狂言が無いので、カッチリめの会でした。
主な演目は、野村萬斎師の「三番叟」と、坂口貴信師の能「卒都婆小町」。

「三番叟」

 三番叟:野村萬斎
  千歳:野村太一郎
   笛:竹市学
小鼓頭取:飯田清一
  脇鼓:森貴史、曽和伊喜夫
  大鼓:亀井広忠

*・*・*

萬斎さんの三番叟、久しぶりに観たけど、、、

コレが噂の烏飛び5回Ver.ですか⁉😳😳😳

初めて観ました!観れて嬉しい!😆✨

ややこしや~ではなく、そろり、そろり、の方の人の(笑)三番叟の動画を見たことあるけど、その時も5回飛びだったけど、全然違う飛び方だった。想像と違った。最初の2回は向きを変えて飛ぶのね。見慣れた三番叟、急に違う動きをしたからビックリしちゃった😆✨

萬斎さんの三番叟を観るのは今回で6回目なんだけど、全部シチュエーション違うんだよね。ホールだったり、袴だったり、硝子舞台だったり、翁だったり、小書きが付いてたり…。ホントにその日限りの三番叟。ひとつひとつの公演が目に焼き付いてるし、思い出になってる😌✨

ンで何度も言ってるけど、今年は萬斎さん以外の三番叟(三番三)を観る機会が多くて、お家毎に形が違うから面白いなと思ってるんだけど、やはり萬斎さんの三番叟は観てる回数が違うので、一番馴染みがあるせいか、久しぶりに観てホームに帰ってきたような気持ちに(笑)

大蔵流の三番三を観たばかりだったから(前回の記事参照)、それを思い出しながら観てたら、萬斎さんの三番叟の色が見えてきたような気がする。とにかく力強くて、雄々しくて、男らしさを感じた。改めて、あの体幹を武器に全身全霊で命削って踏んでるんだな、と思った。

そして鈴ノ段の美しさが特に好きだなと思った

今回は、鈴を振り撒く姿を観ていたら、舞台上が“幸”でいっぱいになってるように見えた。まさに五穀豊穣の舞。大地の舞だった。

(今回は、扇が上手く開かず、苦戦してるのが伝わってきたけど、それはそれで珍しくて可愛くて人間味を感じるので、良しとします笑。狂言サイボーグも良いけれど、そういう時もありますよ。やっぱり人間なんですよ。だから良いんですよ。)

先日、千之丞さんが咲かせた華と、今回、推し様が咲かせた華は全く異なる華だったけど、どちらも美しいと思った。みんなちがって、みんないい。だからこそ、お家毎に代々受け継がれながらも、演者ごとの唯一無二の三番叟(三番三)が生まれるのだろうと思った。

ところで、和泉流の方が尺が長いって言ってたけど、今回は集中して見てたら、30分がとても早く感じた。終わった瞬間、思わず、おかわりくださいッ!って気持ちになった(ヲイw)

一調「玉之段」
大島輝久、鵜澤洋太郎

一調「咸陽宮」
観世喜正、幸正昭

舞囃子「安宅」延年之舞
観世三郎太

 笛:竹市学
小鼓:飯田清一
大鼓:亀井広忠

一調「笠之段」
梅若桜雪、観世新九郎

一調「勧進帳」
観世清和、飯田清一

お能の会にも何度も足を運んでるので、知ってる顔が増えてきた。
一調も舞囃子も素晴らしかった。
特に喜正さんは好きなので、お声にうっとりした。

*・*・*

能「卒都婆小町」一度之次第

 小野小町:坂口貴信
高野山の僧:宝生欣哉
   従僧:殿田謙吉

 笛:松田弘之
小鼓:飯田清一
大鼓:亀井忠雄→亀井広忠(代演)
地頭:梅若桜雪→梅若紀彰(代演)

*・*・*

「卒都婆小町」は、過去に一度観てるので、リンク貼っておきますが、、、

今回は朝4時に起きて、午前中仕事してからの観劇だったので、老体に鞭を打った結果、睡魔が・・・(泣

多分、前回の方が理解出来てたと思うなァ(反省

そして、中正面席だったので、小鼓の飯田さんの会なのに、柱で飯田さんが殆ど見えなかったという(苦笑

でも、その後、何度かご縁があって、お能の会でお見かけしました。
最近は豪華なお囃子メンバーに遭遇する確率高くて嬉しいです。

▼前回の能楽鑑賞日記はコチラ

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