巡業・松竹大歌舞伎【歌舞伎観賞日記】#8
令和5年度(公社)全国公立文化施設協会主催
巡業・東コース
松竹大歌舞伎
北とぴあ さくらホール
2023年7月16日(日) 14:00開演
巡業・松竹大歌舞伎に、中村梅枝さん(ルールー)と、弟の萬太郎さん(オオアカ屋)が出るということで、北とぴあ・さくらホールまで行って来ました。
演目は『菊畑』と『土蜘』。
■公演の詳細はコチラから
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/jyungyou/play/817
2階席後方からの鑑賞でしたが、とても見易くて良かったです。
駅チカなのも良いですね。
『菊畑』は、平家方の鬼一法眼が所有する源氏の宝「虎の巻」を手に入れるため、牛若丸とその家臣が身分を偽って館に潜り込み、鬼一と駆け引きする様子を描いた話。
梅枝さんが立役(牛若丸)と聞いて、どんな感じになるんだろう🤔と思ってたけど、女形の時は妖艶で色気のあるお方ですから、立役になってもお声が中性的で、そこから色男っぷりが伝わってきて、とても良かったです😳💕
もう一つの演目『土蜘』の源頼光役も含めて納得の配役でした😌
一方、萬太郎さんは、牛若丸の家臣でありながら、鬼一の生き別れの弟でもあったという、なかなか難しい大役でしたが、カッコ良さと愛嬌、どちらもあって魅力的でとても良かったです。
オオアカ屋/ルッツの時から愛嬌あるお声と舞の上手さに惹かれて好きなので観に来て良かった☺️💕
*・*・*
歌舞伎の『土蜘』は、能『土蜘蛛』を基にして明治時代に作られた演目。当時は倒幕により武家の庇護を失ってもまだまだ格が高かった能楽。上演にあたり、当時の演者達は苦労しながら能の『土蜘蛛』を観に行ったンだとか(byイヤホンガイド)
実は私も能の『土蜘蛛』はまだ観たことがなく、まさか歌舞伎の『土蜘』を先に観ることになるとは思わなんだ😅(笑)
ちなみに能と歌舞伎で漢字の表記が違うのは、能に配慮したからではないか?とのこと(byイヤホンガイド)
能の演目を歌舞伎にしたらどうなるんだろうと、特に予習もしてなかったので想像付かなかったんだけど、幕が開いてビックリ。松羽目物と言って、能舞台を真似た舞台が登場。五色の揚幕や切戸口まで再現されておりました😳
FFX歌舞伎を観た時、序盤は2.5次元みが強くて、もう少し歌舞伎に寄せても良いのにな、なんて思ってたけど、話の中身だけじゃ無くて、その形式も取り入れるやり方を観て、あぁ、コレが歌舞伎の柔軟さであり、原作へのリスペクトなんだ、と感じました。
三味線があるから歌舞伎らしさはあるものの、お囃子方、役者の登場の仕方、喋り方、語り方、装束、空間の使い方(=観客の想像力に委ねる手法)、いろんな部分が能に寄せてて驚きました。なので、私は序盤は歌舞伎を観に来たのに能を観てるような不思議な感覚に…😅(笑)
そういえば、休憩時間中に客席にイヤホンガイドの売り子さんが居たんですけど「次の演目はイヤホンガイドが無いと理解し辛いかもしれませ〜ん」ってアナウンスしてて、確かに能に親しみが無いと分かりづらいかもなと思いました😅
でも、話が進んでくると派手さが増して、歌舞伎らしくなってきました。
こちらでもお目当ての萬太郎さんが四天王の役で出ており、とってもカッコ良かったです!
ただ、こちらはシテの松緑さんの土蜘の精がとにかく圧巻で超カッコ良かった!痺れたわァ😳💕
なかなか良き体験が出来ました☺️
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