父上の仇【Ghost of Tsushima 壹岐之譚プレイ記】#後編
※このゲームは、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
追加ストーリー「壹岐之譚」の感想続き。
仁は自分の正体を隠しながら丶蔵と共に打倒オオタカを目指すことになるのだが…。
※以下、ネタバレ注意
仁は丶蔵から、共に蒙古に抗う海賊の長・ふかを紹介してもらい、彼女らの作戦に同行するようになります。しかし…
かなり早い段階で丶蔵に仁の正体がバレてしまいます。
どうやら昨夜に拷問した蒙古兵から聞いたようです。
もし仲間にも知れたら、仁を連れてきた丶蔵も罰を受けるかもしれない。
「ここは故郷 こいつらは家族だ
だけど あの人斬りの息子を連れたことを知られたら
きっと誰も許しちゃくれない」
「秘密にすればよい
我ら二人だけの」
「そうするしかないな」
少々後悔してる様子ですが、逆に言えば、憎き侍にも関わらず仁を連れてきたのは、仁の人柄に何か惹かれるものがあったからなのでしょう。本当に信頼していたのだと思います。
こうして秘密を抱えたまま、仁は引き続き、ふか達に協力することで活躍していきます。
そして・・・
蒙古兵との戦いの中で、丶蔵が放ったこの言葉で仁はあることを思い出します。それは、かつて父上が殺された時、父上にトドメを刺した賊が放った言葉と全く同じ言葉だったのです。
「覚えがあるぞ 父上の仇…」
実は秘密を抱えるのはお互い様だったというわけか。てか、丶蔵とはこういう間柄になるとは思わなかったですね。でも丶蔵の方は、同じ侍でも父である堺井正と息子の仁を切り離して接してくれていたようです。やはり仁の人柄に惹かれてるんだと思います。
「なぜ かような凡夫が父を害した」
「知らねえよ 運だ
堺井は何十も斬ってぶっ倒れた 足を折ったんだろうな
俺はとどめを刺しただけだ」
確かにあの時、足を引きずって立てない状態だったもんな。
そりゃ、父上も息子に助けを求めるわ。
「ほら さっさと殺せ!」
「いや まだだ」
ここで仁は、父上が海賊に追いやられた時と同じ策で、オオタカを倒す案を思いつきます。
かつて父上を殺した海賊と行動を共にすることへの葛藤と、自ら見殺しにしてしまったトラウマという幻影に抗いながら、父上が最期を迎えた場所でオオタカと決戦へ。
ハーンと違ってガチで一騎打ちでの勝負となり、オオタカ様は追加ストーリーのラスボスなだけあって、とても強かったです。一騎打ちなら新装備である「猿神の鎧」が有利なのですが、壱岐にいる間はこのシンプルな武家の鎧で決めたかったんですよね。武家の鎧も防御面は優秀ですし、何より色を黒に変えたらシックでカッコ良かったのでね。
本編冒頭の戦場と違って、町中一人でガチガチの鎧で居るのも浮いてて嫌だったので、壱岐にいる間はこのシンプルな格好で居ました。結構気に入ってます。
オオタカが作り出した幻覚の中で父と対話し、仁はかつてのトラウマを乗り越える…。
なんかこの言葉が、冥人となった仁の道に通じるものがあって深く刺さりましたね。父は目的のために鬼になった結果、壱岐の民から嫌われ者になってしまった。政治を行うために誉を重んじる志村だったら絶対に選ばないであろう道。。。
そう考えると、やはり仁は父親に似てるところがあるのかもしれません。目的達成のためなら手段を選ばない道を選べるところが。ただひとつ違うのは何より民の命を重んじるところです。弱き民を救うことが仁にとっての誉なので。
そして仁が志村に憧れるのは、父とは真逆のタイプだからでしょう。人間、自分に持ってないものを持ってる人間に憧れる傾向がありますから。
ここで、仁が出した答えは・・・
現実に戻り、オオタカに斬られそうになっていた丶蔵を助け、そしてオオタカとの一騎打ちを再開。全ての出来事に決着を付けたのでした。
「幾年前には 思いもよらなかったことを言うが
お前と行き合えてよかった」
「俺も思いがけないことをするぞ」
こうして仁と丶蔵は、お互いの因縁を乗り越え友情で結ばれることに。
実はこれで終わりではなくて、このあとふかのエピソードも一つ残っており、それをクリアして壹岐之譚は全て終了ということになるのですが、今回も登場人物の背景や心情の作り込みが深く、オオタカ様は薬味的な存在で、仁と父親のエピソードがメインって感じで終始良いシナリオでした。あとサブストーリーに酒売りの堅二が出てきたのは最高でした!w
*・*・*
今回久しぶりにプレイしてみて、「Ghost of Tsushima」は海外製だということを忘れてしまうくらい、時代劇としてもマジでクオリティが高く、名作だと再確認しました。本編だけで満足して終わらず、壹岐之譚もプレイして本当に良かった。仁さんのこと、ますます好きになっちゃいました。
ということで、この勢いで本編の2周目もクリアしました。途中、怒涛の展開があるので進めるの辛かったけど(2周目のプレイ率低いの、そのせいなんじゃないの?)。ただ、サブストーリーは残したままクリアしたので、2周目の旅はまだまだ楽しめる状態にしてあります。なのでプレイ記は今回で終わりますが、実際のプレイ自体は、もう暫くは冥人として仲間を助けながら、対馬の美しい風景を堪能しようと思っております。
本当に物語をクリアしただけで終えるのは勿体ない、そんな作品です。
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