桐生一馬伝説、最終章【龍が如く6 クリア後感想】

PS4『龍が如く6 命の詩。』
http://ryu-ga-gotoku.com/six/

■ジャンル:アクション・アドベンチャー
■発売日 :2016年12月8日(木)
※新価格版は 2020年10月22日発売

龍4プレイ記連載中の真っ只中ですが、龍オンコラボに備えて、急ぎ『龍が如く6』もクリアしたので、ざっくり感想を。

本作はPS4独占タイトル(当時)ということで、最新のゲームエンジン『ドラゴンエンジン』で作られた、桐生一馬伝説の最終章となる作品。龍3以来となる桐生一馬の単独主人公となっており、2016年の神室町、そして広島・尾道仁涯町を舞台に、堂島の龍の“最期の戦い”が描かれます。

あらすじ

記事をよく読むと遥の安易な引退による騒動が、T-SETにも被害が飛び火してるのが分かる…

2012年(龍5のラスト)、デビューライブ中に突如、自分は元極道の家族であると告白し芸能界を引退した澤村遥。アイドルとしての大きな夢より、大好きなおじさん…桐生と共に暮らすことを選んだ遥だったが、“元極道に育てられた娘”と知られた事で、誹謗中傷や週刊誌の存在に悩み苦しみ、桐生が服役中に姿を消してしまう。

もし、実の父親(※龍1参照)のことまでバレたら、もっと大変なことになってたんだろうなァ…(とおめ

時は経ち、2016年。刑期を終えてアサガオに戻った桐生は遥の失踪を知り、手がかりを求めて再び神室町へ向かう。そこで、遥が神室町でひき逃げ事故に遭い昏睡状態になっていることが判明。さらに、遥が事故の際に庇った赤ん坊が、彼女の息子「澤村ハルト」であることも分かった。

遥に息子が? なら、その子の父親は??

遥が失踪中に広島にいた事が分かると、桐生はハルトの父親を探すため、幼いハルトと共に、東城会や近江連合に次ぐ極道組織「陽銘連合会」が牛耳る広島の尾道仁涯町へ足を踏み入れるのだった…。

※ここから先、ネタバレ注意!(長文です)

当時、賛否両論を呼んだシナリオ

発売当時、龍が如くのことはタイトルくらいしか知らなかったんですけど、ファンの間でなんか荒れてたのは覚えてます(苦笑)。んで、なんでこんな荒れてるんだろうと思ってググったら、聡明な遥が未婚の母になってしまったことが原因だったようで、そりゃ荒れるわな、と側から見てた自分でさえ思ってました(苦笑)

でも聡明って言っても、過去に怪しいアルバイトに手を出したりしてたからなァ(爆)聡明というよりは生い立ちのせいで変に度胸があるって言った感じだと思うよ、遥に関しては。

遥と出会ったのが龍1の9歳の時で、そこからずっと桐生を通して成長を見守り、しかも素直で良い子だったもんだから「ウチの子に限ってそんなことは…!?」という親心が働いた結果だと思います。でもね、予想外のことをするのが子供だったりするんですよね。優等生だと思ってたけど実は…みたいな。人間はいろんな側面を持っているもの。そう考えるとある意味リアルかもしれません。

ストレート過ぎてちょっとワロタw …がプレイヤーの素朴な疑問を代弁してくれたのは◎

最近キャラクターの行いを否定したり拒絶したりするよりも、なんでそこに至ったのか考えた方が面白いなァと思ってて、これって想像力豊かになるし、場合によっては反面教師にもなるよね。ってことで、今回の件については、避妊については若いうちから家族で話し合うのが大事だと改めて思いました。

…絶対、桐生チャンと遥ってそういう話してないと思うし、てか父と娘では話し辛いと思うし、そもそも年頃で一番大事な時期に離れ離れになってたし……。だから遥も雰囲気に流されてしまったのかなァと(汗

あと勇太が父親だと判明した時の本人の慌てっぷりみてたら、教養のない若者の避妊に対する意識って、そんなもんだろうなと感じたので、こういう時に女性側から「ゴム付けて」と言える知識と勇気があれば良かったんだろうな、と。まぁ、ゴムも避妊率100%じゃないんで過信は禁物ですけど。

(きっと朴社長が予想外の妊娠したのも、真島さんが避妊失敗したせいだ!と思わないとやってられねー・爆。まぁ、万年筆をプレゼントする=仕事頑張れってことだから、無計画に妊娠させるとは思えないってのもあるんだけどね)

ただ、遥は勇太の「良心」を見抜き信頼し、勇太もちゃんと遥に好意を抱いていたことが龍6をプレイして分かったので、そこは救われた気分になりました。むしろ好感度が上がった(笑)今は2人…いや、家族3人の幸せを素直に願いたい。身を引いた桐生チャンのためにもね…。

てか、遥は朴社長が夢に盲目過ぎて失ってきたもの(家族や出産)を選択して今に至ってるんだよね。そう思うと、朴社長の壮絶な過去の話が結構影響を与えてる気がしますね。

ついにきた子離れの時

あともう一つ、賛否両論を呼んでるのが、桐生とゆかりのあるキャラクター、真島・冴島・大吾の出番が極端に少ないというところ。確かに、真島ファンとしては、兄さんの出番がアレだけっていうのは寂しいゼ!(でも何気に龍7も含めて皆勤賞なのは嬉しいゼ!)

でもね、今回は『桐生一馬伝説、最終章』ということで、桐生と遥(ハルト)の物語に焦点を絞ったことで、シナリオ全体に纏まりがあって素直に楽しめたんですよね(前作が広げ過ぎだった分、余計に)。あと、真島・冴島・大吾の出番がなかった分、かつての相棒・伊達さんの出番が増えたのも原点回帰したみたいで、『桐生一馬伝説、最終章』としては相応しかったんではないでしょうか。

あ、あと秋山さんの出番もちょいちょいあったのは嬉しい。ドラゴンエンジンになってからイケメン度増したからね。立場上、動かしやすいんだろうけど、龍7では全く出番ナシだったので(龍オンでは春日の仲間なのに)、そろそろ、またドラゴンエンジンの秋山さん拝ましてください(笑

てか、遥が目覚めてからはね…、桐生チャンと遥の会話には泣けてくるものがありました。2人は実の親子以上に絆が深い。桐生チャンが誰よりも遥を大事に思ってることが伝わってきて……龍5で真島の兄さんが「桐生ちゃんの命より大切なモン 見捨てることは できんかったんや」って台詞を思い出して、確かにこれは見捨てられないわ…と思いました。

「遥やハルト それに
 俺のまわりにいてくれた 多くの仲間たち
 あいつらを守れるなら俺は 喜んで死んでやるさ」

そして最後、桐生さんは遥たちの生活を守るために、法律上死んだことにして、皆の前から去っていきます。まぁ、こうするしかないよね。広島の件もあるけど、何より生きていると、また絶対に東城会のゴタゴタに巻き込まれるもん(結局、龍7でも出てきちゃったんですがw)。

なんかね、最後の桐生さんの背中の哀愁が、龍0ラストの真島さんと重なって見えてしまってね…。結局、どちらも愛する者の為に身を引いたわけでしょ。この2人、性格は違えど、やっぱ似た者同士だなと思いました。多分、漢はこうあるべきという理想像がお互い似てるからなんでしょうけど。

ということで、シナリオ面では不満はありません。むしろ、普通に面白かったです。食わず嫌いせずプレイして良かった。もし不満点を上げるとしたら、神室町の探索できるエリアが従来より狭まってるところかな。新システムに変えて制作が間に合わなかったのか何か知らんが、そこは妥協して欲しくなかったなァと思います。

魅力的な新キャラクターたち

広瀬一家総長・広瀬徹(出演:ビートたけし)

初登場から最後までの間にいろんな表情を見せてくれるキャラクターなのですが、良い意味で“ビートたけし”そのまんま。恐らく、ビートたけしさんのイメージに合わせて脚本書いてるんでしょうね。どんな風に桐生と絡んでいくのかな?と思ってたのですが、なかなか良い役所だったので良かったです。

広瀬一家若衆・宇佐美勇太(出演:藤原竜也)

龍3以来の再起用となった藤原竜也氏。やっぱり声優も上手いです。安心してみれます。ハルトの父親ということで、賛否両論あるかと思いますが、私は勇太くん嫌いじゃないですね。プレイ前は、あの遥に手を出すなんて、どんなチンピラ野郎かと思ってたけど(笑)、意外と真面目で好感度上がりました。だってハルトが自分の子供だって分かる前からオムツ取り替えてたんですよ。子供好きじゃなきゃ出来ないですよ、こんなこと。子供苦手な私が言うんだから間違いないw

結局、遥が選んだ相手も元ヤクザになってしまったわけだが(ヤクザに免疫あり過ぎるのも困ったもんだ・苦笑)、遥と勇太が永遠に幸せに暮らせるかと言ったら、そうとも限りませんよね?ギャングが主人公のゲーム『レッド・デッド・リデンプション』でも、裏社会の者は幸せになれないってことで、主人公の最期は壮絶な死を遂げるんですけどね、一応3年くらいは幸せな家族生活送ってたりするんですよ。その3年間を「たった3年」と感じるか「3年も続いた」と感じるかは人それぞれですけど。だから、勇太もいつの日かは報いを受けるのかもしれないし、勇太の罪すらも桐生チャンが背負って逝ってしまったのかもしれないし…。

でもまぁ、桐生さんも遥も両親が居なかったことを考えると、ハルトのためにも、幸せな生活が長く続くと良いなと思います。これからは遥と勇太でアサガオの経営頑張って欲しいですね。

広瀬一家若頭・南雲剛(出演:宮迫博之)

こちらも龍3以来の再起用となった宮迫氏。やはりチンピラ役が上手いですね(笑)しかも、今回は神田と違って南雲くんは凄く良いキャラクターなんですわ。あと清美ママに一途なところも魅力的です。桐生と共に活躍するシーンが多く、今作の助演男優賞。

東城会直系染谷一家総長・染谷巧(出演:小栗旬)

まさか小栗旬と何度も戦うハメになるとは思わなかった(笑
悪党かと思いきや、最期の最期に漢を見せてくれたので、ちょっと好感度上がりました。元妻のこと、ちゃんと愛してたんだね…。

巌見造船社長・巌見恒雄(出演:大森南朋)

どこかで見たことあるなァ…と思ったらドラマ「私の家政夫ナギサさん」でした(笑)。ナギサさん、最高でした/// でも大森さんってどちらかというと、元々こういう悪い役の方が多かったんだっけ?ということで、今作のラスボスなのですが、正直まぁ、龍5よりは納得できるかな、と。。。

てか歴代のラスボスの中でも、龍1と龍7は主人公に最も因縁のある相手だったのでOKとして、それ以外では龍司や峯が魅力的過ぎたんだよなァ…。なかなかこの辺りを超えるラスボスが現れないねぇ。

ジングォン派頭目 ハン・ジュンギ(CV.中村悠一)

龍7にもハン・ジュンギが出てきますが、そちらは影武者ってことで別人であり、龍6に出てきたハン・ジュンギが本物ということになります。龍7で知ってから、本物はどんなキャラなんだろうと気になってたんですが、やはり別人って感じがしますね。ご本人様はジングォン派頭目ということもあって、台詞のひとつひとつにプライドの高さが感じられます。そして龍オンのキャラストでも描かれてますが、冷酷でとても怖い印象がありました。

現在配信中の龍オン「黄龍放浪記」にもハン・ジュンギが出てきますが、果たして、そのハン・ジュンギと龍6のハン・ジュンギは同一人物なのか?今のところ謎ですが、とりあえず、何となく龍7のハン・ジュンギの方が人間味を感じるので、パッと見一緒でも、龍7のハン・ジュンギの方が好きだな、と思いました。微妙なニュアンスなんですけど、その辺の演じ分けは流石プロの声優だなと思います。

*・*・*

ということで、クリア後感想は以上になります。

ちなみにクリア優先で本編とクランクリエイター(←極2よりシンプルだったので遊びやすかった)以外は手をつけていないので、プレイ時間は約25時間でした。

ということで、サブストーリーはこれからプレイするので、その辺の感想もいつの日か余力があったら書きたいと思います。

©SEGA

AD

シェアする